野良爺風伝録

鈴鹿山脈の東麓で、薬草と機能性野菜の栽培に取り組む、気儘なオヤジの世迷言

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狩猟者登録開始

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 猟友会の地区担当さんから今年の狩猟者登録申請書が届いたとの事で、頂いてきました。
 役員さんは隣の団地に住む大工さんですし、私と同じ団地には支部唯一の女性会員の罠猟師もみえます。この狩ガールは未だ30代?なので爺さんが多い猟友会ではすっかりアイドルですね(^_^) 安楽の方で鹿が掛かった時に支部長へ電話をすると、誰かが喜んで応援に駆けつけて鉄砲で仕留めたとかの噂を聞きました。
 
 彼女のように獲物によっては自分で仕留めるのが難しく、銃の助っ人を呼ぶ場合は別として、銃猟がグループを組んで巻狩りをするのに対し、罠猟は人が多いと匂いに敏感な猪を追いやる事になるので基本的に設置や見回りは単独で行いますから、猟友会の仲間に入るメリットはあまりありません。
 
 今回の狩猟者登録申請には2万数千円の費用が掛かりますが、そのうち猟友会の会費が9500円だとか? 僅か4ヶ月半の猟期の為に何のお世話にもならない猟友会に使途明細の判らないお金を払いたくたくはありませんが、県の狩猟者登録を受ける為には狩猟者保険の加入義務があり、この保険は猟友会が窓口になっています。

 つまり、猟の許認可権は行政にあるにも関わらず、任意のはずの公益団体に入らなければ猟が出来ないシステムになっているわけで、大日本猟友会が行政に深く入り込んで独占的地位とそれから派生する利権を得ているわけですね。年金収入に頼るお年寄りハンターが何万円もの費用を払ってまで狩猟を続けるのは、狩猟が好きなのは当然ですが、猟友会には行政から多額の有害駆除費が支払われており、その駆除行事に参加する事で各種費用以上の収入を得られるために、お年寄りのハンターが多い事情があります。
 行政から出る有害駆除費は独占的に猟友会を通して支払う為に競争原理が働かず、極めて効率の悪い物となっていて、獣害は増えるばかりなのが現状です

 逆にその利権構造に参加しない会員は、いくら猟期に多くの有害獣を仕留めようとも補助事業とは関係が無いために、本部や地方の猟友会役員の手当や自民党議員の選挙費用としてバカ高い会費を払い続けるだけと言う訳です。
 狩猟を始めようとするには、初期諸費用や中古銃または罠などの狩猟具を揃えるのに少なくとも10万円程は必要でないかと思いますが、そのうちで講習会費や入会金、会費などで猟友会に3万円近く払う事になると思います?

 この額は収入の低い若い人には苦痛であり、それなりに所得があっても費用対効果で狩猟を断念する人が多いはずです。ハンターの高齢減少化と獣害被害の増加の一因には大日本猟友会と政治の癒着に大きな原因があるのです。
 是非とも猟友会と行政の癒着構造を断ち切って狩猟界へ若者を多く参加させ、獣害被害を減らして貰いたい物です。

 硬い話になってしまいましたが、さて写真。
狩猟者登録申請書の左に写っているのは三代目正秀作の五家荘山差9寸5分です。何故かと言うと、前回に『罠猟師一代』を叩いた説明の意味もあるのですね。この本のサブタイトルとして「九州日向の森に息づく伝統芸」とありますが、猪の仕留めに鉄砲を使う人を罠猟師の伝統芸としたのでは、日向のみならず九州の罠猟師に失礼ではないかと思うのです?
 今でも本物の罠猟師なら棍棒1本で罠に掛った猪を斃し、豪の者は小さめの猪なら後ろ足を手掴みして捕まえると言います。猪の頭を棍棒や鉄パイプで叩いて脳震盪を起こさせ、気絶した所で頚動脈を断ち切って仕留めと放血をするのがプロの技と言えましょう。もちろん鉄砲を使えば効率が良くて安全でしょうが、古来の法を墨守する人がいる中で、基本的な部分で近代化を求めたものを伝統芸と喧伝すのはおこがましいと考えます。

 『罠猟師一代』は椎葉の里が舞台ですが、写真の剣鉈はその椎葉と山続きの五家荘で猟師の間に古くから使われていた山刀を刀匠が模した物として売られていました。前回見て頂いた秋友義彦も平家谷の古老の記憶を元に再生したとして五家荘山差を打っており、同じ土佐の土井良明はその名もずばり椎葉山差を打っていますから、それぞれ形は違いますが椎葉や五家荘では先反りの大型狩猟刀が使われていたのは確かでしょう(秋友の山差は先反ではありませんが、これは自主規制をしているものと思われます^_^)

 私は自他ともに認めるヘタレですから、短い棍棒で叩く勇気が無いので、長い槍で突きますが、昨年に2枚目の写真の猪が罠に掛った時にこの剣鉈が役に立ちました。写真でも判る様に大物でしたから、罠を括りつけていた倒木を根から引き抜いてそれを引きずり、あちこちの立木に引っかかりながら植林された畑の跡を移動していたのですが、それを見つけて槍を突き立てた所、槍の柄の先を折られてしまいました。残った部分にこの山差を括り付けて槍にして何とか仕留めましたが奮戦中に切先を少し曲げられています。

 日本刀は折れると使えなくなるので曲がる様に作られていますが、この山差も刀匠が打った?と言うだけあって甘目に焼いてあるようで、前に書いたように竹を切っていたら刃は欠けずにまくれてしまいました。硬い刃が良く切れるとのイメージがあるので、ちょいと残念な気もしますが、何度も切る包丁と違って、数回突き刺すだけでしかも折れては使用者の命にも関わる仕留めの狩猟刀は切れ味より粘りが大切なのかもしれません?

 お2人より猪肉の注文を受けたものの、果たしてこの剣鉈に出番はあるのか? 昨期は猪9頭、鹿3頭の猟果でしたが、その前の初年度は鹿6頭で猪3頭です。狭い地域を猟場としていますから今年は裏作になる恐れもあるので、猟期前にセッセと山歩きをして獣道を調べておこうと思います。(畑が泣いているぞ ^_^)
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