野良爺風伝録

鈴鹿山脈の東麓で、薬草と機能性野菜の栽培に取り組む、気儘なオヤジの世迷言

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三重県が中山間地の耕作放棄地を有効活用する策として、薬用植物栽培の可能性を探るとかで、その事業委託を受けた地元地銀系の某シンクタンクとやらの方がいらっしゃった。
地元某私大薬学部の何とか教授の紹介だそうである。2年前に薬用人参の苗を無料でお持ちしたあの先生なら、借りを感じてよいしょをしてくれたのだろう? 問い合わせの電話には「三重県で薬草栽培と言えばうちでしょう」と風呂敷を少し広げて答えた(^_^;

 栽培の取り組みに当たって、まず、県内ではどのような薬草が栽培できるかを調べるのだそうであるが、「ソレを調べるのに8年前から色々な薬草を育てているんでっせ」と、当時に植えて今は太くなったサルナシの幹を叩いて答える。
自宅で苗を栽培し、近くで借りた畑で実証栽培を行っており、本畑は山の麓にある実家の畑であるが、手が回らずに殆ど荒らしていると説明して、自宅の庭と近くの畑を案内。
 
 栽培候補なのだろうか? 輸入量と国産量の表示された薬草リストを見せられ、この中で栽培した物はあるかとの事なので、殆どここにありますよと次々に丸を付ける。
これで三重県で栽培できる薬草の資料の出来上がりだ(^_^) 三重県は日本の真ん中にあり、シベリア寒気団が直接吹き付ける鈴鹿山脈や、黒潮流れる太平洋に面しているので、日本で育つ植物なら殆どが栽培可能だ。

 ただ、気候的に薬草が育つ事と、経済栽培ができる事とは大きな溝があり、そのリストにある薬草は既に調達経路が確立されており、海外の安い物や国内の先行産地と競合するので、今から取り組んで互するのは難しいだろうと話す。
薬草と言うより、農産物一般は加工や販売を自ら行って始めて利益が出るものだが、薬草には薬事法で規制されて厚生労働省の食薬分類で薬に指定された物は自由に販売できずに製薬会社に原料として納めるしかなく、間に介在する薬種問屋は多少儲けても生産者に利益は残らない。
それに需要が数少ない製薬会社に限られているので、誰かが新に参入すると需給バランスを崩してしまい、値段を暴落させるだけと説明。

 彼らは富山県薬用植物指導センターを尋ねた折に「少しずつ多品種を作れ」と教えられたそうだが、生活を賭けるとなると危険分散は当然だろう。
他にも既に富山大学の和漢医薬学総合研究所や筑波の独立行政法人医薬基盤研究所を尋ねられて見えるとの事だが、この後の活動と成果を期待したい。

 こちらは自論である、製薬会社の下請けである生薬原料の生産ではなく、食堂で薬膳料理としての薬草使用は認められており、これから普及するであろうから、薬膳原料の供給基地を目指すべきだと主張したが、今一つ噛み合わない感じがした。
その手始めに、昔は正月に地黄粥を食べて一年の無病息災を願った風習があったので、これを復活すべきだと話す。
伊勢神宮のお膝元である地の利を利用して、正月の初詣客を狙って正月限定料理とし、作るのは粥に地黄の刻んだ物を入れるだけなので、食堂だけでなく喫茶店など、色々な所で提供すれば良いと考えを訴える。
こちらの話は少し乗ってきたので、地黄粥を作って試して欲しいと生地黄を渡した。

 当地で栽培をする薬草は何が良いかと試行錯誤の末に辿り着き、既存インフラである製茶工場の利用も期待できたが、食薬分類の改訂で今年から販売できなくなったアシュワガンダ茶を、厳しい現実の姿としてお土産にお持ち帰り頂いた。
アシュワガンダ茶はとても苦く、インドでは甘みを付ける為に蜂蜜か牛乳を入れて飲むので、我が家特製の地黄の蜂蜜漬けを添えて。
これを合わせると中国皇帝の不老長寿用に調製したと言う瓊玉膏に似た物になるが、それを国内では唯一製造していた信州製薬がこの春に解散したので入手できなくなり、二十数年にわたって原料の地黄を生産していた北海道の新得町の栽培農家は、他に地黄の需要も無いので本当に困っているだろうと話す。

 薬草生産者は昔より薬種問屋に分断支配されてきたので、纏まりが無くて政治力も無い。政府や製薬会社の動きに翻弄されている。

 万国の いや、せめて国内の薬草栽培者 団結せよ!
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