野良爺風伝録

鈴鹿山脈の東麓で、薬草と機能性野菜の栽培に取り組む、気儘なオヤジの世迷言

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草刈鎌

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庭の草が茫々である
庭も畑も雑草が茂るにまかせ、小説を読み耽り、ネット三昧で過ごす怠け者振りには、我身ながら呆れる

 女房にせっつかれて、陽も傾いて涼しくなった頃、散歩には適度な距離にあるホームセンターに鎌を買いに出かけた。
 売り場に行くと、やはり季節物と見えてうずたかく鎌が積んであり、1丁が280円だ、安い!
奥に進むと色々な鎌があり、ちょいとよさそうな鎌を掴むと値段は1900円のシールが貼られ、手打ち安木鋼(やすきはがね)青紙2号とある。
 
 夜更かしの癖がついたので、ちょいとばかり書くと、安来鋼とは日立金属安来工場の鋼で、出荷の時に流通過程や使用現場で間違わないように、品種別に色分けしたシールが貼ってある事に由来するそうだ。

黄紙は高純度炭素鋼で、鍬など農具先に付けられた鋼はこれである
白紙は超高純度炭素鋼で、日本刀に使用される玉鋼に一番近いと言われ、刃物に使用される。1号と2号があって、炭素量が多くなり、鋼は硬くなる。
青紙は硫黄含量は白紙と同じだが、クロムやタングステンを添加したもので白紙より更に硬い。これにも1号と2号がある。
他に高合金刃物鋼で、包丁などに使われる銀紙もある。
日立金属安来工場の鋼は世界最高と言われ、ジレット、シック、ウイルソンの髭剃り刃はここの鋼らしい。

 本当の手打ちなら、軟鉄を真っ赤に熱して柔らかくし、切り込みを入れて断面をY字型とし、I型の鋼を差し込み電動ハンマーで叩いて一体化し、更に火床で熱しては叩いて整形の繰り返しを行い、サンダーや砥石で形を整へて焼入れをし、砥石で刃を付け、柄を付けて出来上がるわけだが、さすが1900円ではどこかで合理化してあるのだろう。

 安い方の鎌は全鋼で、プレスで抜いて、サンダーで整形し、焼入れをして刃付けだな

 さて、280円と1900円の鎌、どちらを買うかで悩む
材料的には高い方が良いのは判っているが、刃物は鋼が硬い方が良いとは限らない
切れの問題は、断面形状=研ぎの要素の方が高いのだ
つまり、青紙は硬いので切れ味が長持ちするが、硬いので、砥ぐのには時間が掛かる
全鋼の安物は柔らかいのですぐに切れなくなるが研ぐのも簡単で、せっせと研げばそれ程青紙に劣るものではない
 そして一番の問題は、歳のせいかすぐに道具をなくしてくる事である(^_^;
 で、結局は安い鎌と腰に下げられる砥石を買うことにしたが、合わせても700円しない。

 上の写真、左側が今回買った草刈鎌、右上が刃の厚い鉈鎌で、これは安来鋼の手打ち、柄がボロボロなのは畑で無くして、何ヶ月か後に発見した為。右下は登鎌と呼び、小枝や笹を払う物だが、柄が長いのでトップスピードが速く抜群に切れる。下の皮袋に入れて携帯。

 こうしてみると、鎌も結構不気味である。陣鎌と呼ぶ戦闘用の鎌があるが、秀吉の朝鮮征伐の折に戦った相手の朝鮮水軍は柄の長い鎌を主要武器にしていたそうだ。日本の海戦では長い柄の熊手で船を引き寄せたり、相手を引っ掛けて海に落とすが、鎌なら引っかける事も切る事も出来るので威力が有ったろう。
 戦闘用の鎌で有名なのは鎖鎌だな、宮本武蔵に敗れた鎖鎌の名人、宍戸梅軒は伊賀の人だが、あれは芳川英治の創作で、武蔵の「二天記」には宍戸某とあるだけとの事。

 西洋の死神は鎌を持って現れるとか、夜更かしも過ぎると現れかねないので、ヨタ話はこれくらいにして寝よう。






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