野良爺風伝録

鈴鹿山脈の東麓で、薬草と機能性野菜の栽培に取り組む、気儘なオヤジの世迷言

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猪哀歌

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 罠の見回りに山へと向かうが、春の陽は雲に隠され、萌える新緑もどこか精彩を欠く。
 谷筋を降りると、罠を掛けた辺りに土が散らばっている。姿は見えないが猪だ!ピンと張ったワイヤーの先を見ると、小柄な猪が自分で掘った穴の底に潜んでおり、更に近づくと健気にも穴から飛び出してこちらに突撃してきた。

 有害鳥獣駆除が始まってから半月は全く掛からなかったのに、罠を掛け変えてから次々と掛かる様になった。始めは獲物がテリトリーを巡回する見晴らしの良い尾根筋に掛けていたのだが、新緑の季節になると巡回路も変わるのか掛かる気配が無かったので、水辺へと罠を移動したのだ。

 その狙いが当たって目標の3頭を超えて4頭目となり、そのうち雌鹿が1頭なので報奨金が34000円、1割の手数料を引かれて30600円になると獲らぬ狸ならぬ、猪の皮算用を弾く(^_^)

 それには写真と尻尾が必要なので、車に戻って武装を整へ仕留めの作業。鹿や小さい猪は事前の工作はしないが、小さくとも敵は、ワイヤーを引っ張って何度も突撃してくる。
 しかし、若い猪は老獪な猟師の敵ではない、横腹を見せた一瞬を逃さず槍を繰り出すと、見事に脇腹へ刺ささり、一突きでまもなく息絶えた。
 緑の葉を血で染めて果てる若い猪を見て哀れを催すが、これもさだめ。

 ♪一の谷の 軍 破れ 討たれし平家の 公達哀れ
 新緑の谷底で念仏代わりに「青葉の笛」を歌って猪を弔う
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昨日の猪を仕留める

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 所々に散り遅れた山桜が薄桃色の斑点をつくる山肌を眺めて、独り猟場へと向かった
罠の場所に近づくと辺りは静まり返っており、猪の姿は無い。「やはり逃げられたか!」しかしその思いも一瞬の間で、更に近づくと斜面の茂みから「ブウ」と鳴き声を上げて猪が飛び出してきた。

 猪の居るのを確認し、車に戻って仕留めの支度だ。猪の牙に効果があるかどうか分からないがチェンソー用のチャップスを付け、今期から罠猟も着用が決まった狩猟ベストを着る。
 頭には既に狩猟キャップを被っているので、全身オレンジ尽くめだ。武田やそれを引き継いだ井伊の赤備えは強そうだけれど、橙備えはちょいとなあ(^_^)
 それでも腰に剣鉈、手には槍で気分は戦国武将 (爺さん、陣笠被ればそのまんま槍足軽だわ)

 さて、どう攻めるか?銃を使わない括り罠猟での仕留めは、猪の動きを少しでも狭めるのが一番大切である。ワイヤーに括られているとは言へ、3m以上は自由に動けるので、直径6m以上の円の中では自由に動き回れるので、これを槍で仕留めるのは簡単ではない。
 
 そこで、周りの山から倒木を拾ってきてそれにワイヤーを絡ませさせて敵の動きを狭める作戦を取る事にした。
 猪は必ず突撃をしてくるので、その猪の向こう側まで木を投げて、ワイヤーの上に横たえさせるのだ。乗せるだけでは効果が少ないが、何本かを乗せればワイヤーと木が絡んで猪の動きを封じる事が出来る。

 山に入って倒木を拾い、自分の体を囮にして、猪が飛び掛かってきたら、その向こうにさし上げ田倒木を投げるのだ。簡単そうだが、非力なので近づかないとワイヤーの上には投げ落とせないから結構怖い(^_^)
 へっぴり腰なのでなかなか上手く行かないが、それでも繰り返すうちに、ワイヤーの根本と猪の間に何本かの木を横たえる事に成功した。写真がその姿で、実はこれで既に勝負は決まったと言える。
 細工は隆々仕上げは御覧じろと、車に戻ってしばしのティータイム(^_^)

 ペットボトルのお茶を飲んでチョコレートを齧り3~40分程持参の文庫本を読んで現場に戻ると、ワイヤーが木とスズタケに絡んで猪は奥の茂みへ隠れられない様になっており、動き回れるのはせいぜい2m余りだろう。

 戦闘再開、今度はこっちが攻める番だ。
 不自由ながらも果敢に突撃しくる猪を目がけて槍を突き出す。左足付け根を抉るが、敵の戦闘力は衰えない。左首を狙って2の槍を付けるが外れて顔面を突くが、ガツンと頭骨に跳ね返される。そして3の槍が上手く首下に入り、槍を引くや血が勢いよく地面に吹き出た。
 太い動脈を切ったはずで、やがて出血多量で事切れるはずだからこれ以上の攻撃は無用と槍を納め、止めも刺さなかった。

 吹き出た血が辺り一面の土を赤く染め、その上に横たう猪に手を合わせて南無阿弥陀仏と唱え、 山の神には黙ってお礼とお詫びを祈る。

猪が掛かった!

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 西の方に行く用事があり、それが済んで帰る途中に「遠回りになるが罠を見て帰ろう」と思い立ったので、山道にハンドルを切りました。先日獲れた処ではさすがに罠の変化は無かったのですが、次の場所で罠に近づくとワサワサとスズタケを揺らす音がします。
 「鹿が掛かっているな?」と近づくと、突然に猪が飛び出してきたのでビックリ(^_^) 鹿は近づくと逃げようとして木を揺らすのですが、猪は罠に掛かると自分が作ったクレーターに静かに潜んでいる場合が多いのです。

 ただし、一定以内に近づくと猛然と攻撃してきますから、今回は鹿だと思って不用意にその警戒ライン以内に踏み込んだので突然の反撃を食らったのでしょう。この写真を撮った位置にきて手荒なお迎えを受けたのですが、大よそ2~3mで撮影する間も常に突撃してくるので、おっかなびっくりです。
 
 さて、どうするか、時間は2時過ぎで、予定外の行動だったので未だ昼ご飯は食べていない。猪の大きさは40キロ前後の中型の猪ですが、そのつもりでは無かったので、槍の準備をしていません。刃渡り15センチの骨透き包丁が車に積んであるので、頸動脈を切れば仕留める事は出来ますが、スズタケを踏みしだいて自由に動き回る猪を、その辺で枯れ枝を拾ってゲバ棒にしこれと対峙して倒す勇気と技量を私は持たない(^_^) 前回は鹿だから出来たのであって、牙を剥いて突撃してくる猪を打ち倒すには怖すぎる。

 結論は「明日にしよ」と日和見主義に決定。明日にすると逃げられるかもしれないが、猪を倒しても市から出るお金は8000円で、そのうち1割を猟友会に取られますから手に入るのは7200円です。危険を冒してまで手に入れようとするには少なすぎる額だし、帰って食事をし仕留めの支度をして戻ると、仕留めの時間やその後の事まで考慮すると、出直すには遅すぎます。

 しかし、槍で倒すにも難しそうです。現場は狭い谷の川岸で、地形的に下側から攻撃する事になり、御覧の様にワイヤーが絡む立木がありません。もちろん身を隠す木も無い。手ごろな雑木か、少し離れた所に孟宗竹があったので、細いのを探して切り、それを投げ込んでワイヤーに絡ませて動きを狭めるしか無いだろうと思います。

 果たして明日はこの猪を倒す事は出来るのか? 乞うご期待(^_^)
*CommentList

牝鹿始末

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 今日も朝方には雨が降ったようで「鈴鹿の山に雨の降る日は鹿が死ぬ」の期待を込めて罠の見回りに行きました。
 猟場へ着くと山桜も殆ど葉桜になっていますが、僅かな高度差でも気温に違いのある事を桜の花が示してくれています。
 
 雨で滑りやすくなった斜面を立木に縋りながらゆっくりと登り、罠に向かうとカチャカチャと音がして、期待は外れていなかった事を知らされます。恐らく、鹿は人より耳が良く聞こえ、こちらの足音で何か大きな物が近づくのを知って逃げようとして、罠が触れ合う音を出すのでしょう?

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 近づくと雌鹿がワイヤーを一杯に引っ張って逃げようとしています。
 罠の見回りは腰に剣鉈を下げているだけなので、近くにあった手ごろな枯れ枝を拾って上段に構え、俺を恨むな鹿に生まれし定めを恨め「天誅!」の声もろともに正義?の一撃。
 狙い違わず鹿はドウと倒れて体をピクピクさせるや、すぐさま頭を踏みつけて、胸元深く剣鉈を刺して止めをさす。

 吹き出る血をみて剣鉈を脇に置き「南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏」鹿への手向けと言うより自戒の意が強い念仏を唱えて手を合わせる。

 そんな思いの後で、こうして捕獲証明の紙を付けて写真を撮ると「お尋ね者の始末」と感じるから不思議だ(^_^)

雨上がりの平和

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 「鈴鹿の山に雨の降る日は鹿が死ぬ」と言う新しき伝説?を確認すべく罠の見回りに行こうと考えていましたが、ポットの草取りや整理を始めたら止められず、門の外に出たのは車庫に道具を取りに行った2度だけで、後は庭から1歩も外には出ない一日でした。

 それも殆ど座っての作業の為に今日の歩行数は1844歩。近頃は歩行数が少なく、足腰が弱って老化が進みそう。

 写真はミニ・ビニールハウスの中の様子です。夏野菜の芽がほぼ出揃い、アシュワガンダやフタバムグラ(白花蛇舌草)など南方系の薬草も発芽が始まり、今年初めて播いたボタンボウフウも芽が出てきました。やはり初めてのアンドログラフイス(穿心蓮センシンレン)は未だ発芽してないので、ちょいと心配。

 大きく場所を取っているのが大葉ツボクサです。今年はこれを生食用として売り出そうと、沢山苗を育てていたのですが、冬越しに失敗して3分の1位しか残っておりません。
 
 冬前にこのハウスを作っておけば良かったのですがね(^_^; シャタバリとクサスギカズラも根腐れを起こして全滅(T_T) やはり根腐れをしていたクラチャイダム(黒ショウガ)ですが、塊が一つ残っており、うまくいけば発芽しそう? 

 農文協の新特産シリーズ「ウコン」を読んだのですが、青森県でのウコン栽培例があって大いに参考になりました。黒ショウガは本州では栽培できないと言われていますが、昨年の体験で育つには育ったので、春にハウスで加温して早く芽を出させ、秋に掘りあげて種芋を保温しておけば栽培できそう? 再度クラチャイダムを売って頂く予定なので、今年は成功したい。

 昨年は栽培したものの全く食べなかったパクチーや空心菜ですが今年も作る予定です。新たにタイのバイチャップルーが手に入る話になっており、エスニック料理の食材が増えていきます。

 ただ、栽培するだけで、全く活用が出来ていない(^_^)

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